* * * Guardisn Angel スピ魅 PART2 <補足> * * *
この文章を読んでくれている人は,きっとPART1も遊んでくれていることと思います。
今回の物語はどうでしたか?
今後とも,スピ魅をよろしくお願いします。
○エンディング(仮想の原作から抜粋)
アニュス像を持ち帰ったパーティーは英雄として称えられた。
その偉業は,街の伝説として語り継がれるであろう。
パーティーはその足で街の占い師の屋敷へ向った。
占い師「ご苦労であった。これで街は救われる。」
−−レイチャは洞窟での出来事をはなした−−
レイチャ「そこで,守護霊スピ魅に何かお礼がしたいのですが,私達に何か出来る事はありませんか?」
占い師「そうじゃな……。その守護霊スピ魅とやらについて調べてみようか。」
占い師は何やら呪文を唱えて水晶玉を見た。
スピ魅「??何か映るのかな?」
水晶玉には何も映らなかったが,占い師はしばらくして言った。
占い師「スピ魅殿は生霊じゃな……。」
スピ魅「生霊って?」
フィリカ「生霊って?」
占い師「生きている者の霊体の事じゃよ。」
スピ魅「何それ??」
占い師「しかし,スピ魅殿は死界から来たと言っていたそうじゃな。」
レイチャ「ええ,フィリカに乗り移っている時に,死界から来た守護霊だと言っておりました。」
フィリカ「どうして,死界からなの?」
占い師「死界へ行く事になった理由を写し出して進ぜよう。」
占い師が呪文を唱えはじめると,スピ魅の脳裏に直接映像が映し出された。
暗闇の中,怪しげな呪文が唱えられている。
巨大な地下室のような部屋の床に,何やら呪文のようなマークが沢山絵描かれている。
その中央に真っ白な衣をまとった老婆が横たわっている。
そして……ここで映像が乱れはじめた。
所々見える映像には,ある国の城らしき映像や,スピ魅が奴隷として重労働をさせられている姿や,長々と続く呪文の詠唱があった。
映像の乱れがおさまり,そこに見えた映像にスピ魅は驚いた。
伝令の為に走っていた者がスピ魅にぶつかった。スピ魅はよろけて壁にぶつかり,そのまま倒れ込んだ。
そうしてスピ魅は死んだ……。
奴隷の身であったスピ魅は,そのまま近くの荒れ地に埋められた。
人気の無くなった頃,焦茶色のマントを羽織った集団が現れ,スピ魅の体を掘り出した。
その中の一人が何やら呪文を唱えながら,ひし形の透明な宝石をかざした。
すると,死んだはずのスピ魅の体が静かに起き上がり,周囲を見渡した。
スピ魅の体は焦茶色のマントを受け取り,それを羽織ると,集団と共に去っていった。
ここで映像は途切れた。
スピ魅は思い出した。
この一部始終を,まだ死界へ行く前に見ていたのだ。
スピ魅「私はまだ死んでいないのね……。」
ポツリと呟くと,死界へと戻っていった。
豪華な装飾が施された一室にて……。
重臣の気配を感じ取って,その娘は言った。
??「何かようか?」
重臣「術者からの報告では,スピ魅が我々の計画を知ったようです。」
??「それで?」
重臣「いかが致しましょうか?」
娘は鼻で笑って言った。
??「ふっ……幽霊のヤツに何が出来る?放っておけ。」
重臣「ははっ。」
すぐに重臣の気配が消えた。
娘は椅子から立ち上がると,部屋からテラスに出た。
??「ヤツめ……ついに気付きおったか……。」
??「だが……。」
??「だが,この体は返さぬぞ……。」