* * * Guardisn Angel スピ魅 PART3 <前知識> * * *
○物語は第5章から
PART2が第3章で,また第4章が飛んだと思われる方は多いと思います(第1章が無かったのを覚えていますよね?)。
第4章は,スピ魅が様々な人々を守護霊として護っていく話が永遠と書かれている,と言うことになっています。
つまり,特にゲームになるような話では無かった,と言う事ですね。
そういう理由で,PART3は第5章からとなります。
今回はスピ魅の姿が見えるスピリッツ使いが登場し,物語は更に進みます。
○第5章プロローグ(仮想の原作から抜粋)
スピ魅はいつものように人々を護っていた……と言っても魔物退治の加勢が多く,次第に冒険者達の間で重宝がられる存在となっていた。
今回も魔物退治のパーティーに加勢して魔物を退治し,役目は終わったが,なんとなくパーティーの皆の後を付いてギルドに来た。
次の仕事を求めてギルドに入ってきたパーティーを,じっと見つめる目があった。
その者には,パーティーの後ろでフワフワと浮いているスピ魅の姿が,ぼんやりと見えているのだ。
その者は円テーブルについてくつろいでいるパーティーの側に近寄ってきた。
?「えい!!」
そう言って,その者は御札でスピ魅の腕をはらった。
スピ魅「キャーーッ!!」
実体の無いはずのスピ魅の腕が,御札によって切り裂かれた。
?「おとなしくしなさい!」
そう言って,その者は御札をスピ魅の首筋にあてた。
パーティーのメンバーは呆然となって見ていた。
?「悪霊が憑いているのです。今祓って差し上げますわ。」
そう言うと木箱を取り出し,何やら呪文を唱えた。
するとスピ魅は,その木箱のなかへ吸い込まれてしまった。
その者の名はカミャと言い,スピリッツ使いとして名を売っていた。
冒険者パーティーに雇われて生計を立てていた。
戦士「カミャ様!出番です!」
カミャ「ええ,任せておきなさい!」
目の前に巨大なレイスが現れた。カミャは3体のスピリッツを放った。その中にスピ魅もいた。
カミャ「それ!行きなさい!!」
スピリッツはレイスの攻撃をかわしながら攻撃を加えているが,全然効いていないようだ。
カミャ「そら!どうしたの?行きなさい!!」
カミャはオロオロしているスピ魅にそう言った。
スピ魅「そんな事言ったって,私にどうしろと言うのよ?」
残念ながらスピ魅の姿は見えても,声は聞こえないらしい。
カミャ「うーん,結構できるわねー。」
レイスはカミャの放ったスピリッツを倒して,更に近づいてきた。
カミャ「よーし!それなら,メイワ,行けー!!」
そう言うと,少し大きな箱を取り出して蓋を開けた。さっきのスピリッツとは明らかに違う大きなスピリッツが現れ,レイスに向っていった。
大きなスピリッツでも,互角のようだった。
カミャ「まずいわねぇ……。」
そう小さく呟くと,何やら呪文を唱えはじめた。するとパーティー全体を包み込むようにバリアが張られた。
レイスは大きなスピリッツを倒して,パーティーの方へ近づいてきた。
戦士「カミャ様,大丈夫なんでしょうねー?」
カミャは呪文の詠唱を続けている。
レイスはカミャの張ったバリアにぶつかり,ギリギリと音を立ててバリアを突き破ろうとしている。
……うそ?レイスがここまで強いなんて……ありえない!……
スピ魅「ちょっと体を借りるわよ。」
スピ魅はカミャに憑依した。
呪文が途切れてバリアが消え,レイスはスピ魅を弾き飛ばし,壁に叩き付けた。
レイスは目らしきものでパーティーを睨み付けた。
戦士「ひぇぇぇぇぇーー!!」
スピ魅「そこまでよ!!‘ショウム’」
スピ魅は体の怪我を治すと,レイスに対峙した。
レイスは真っ直ぐにスピ魅の方へ進んできた。
スピ魅「今回はエンジェルの任務じゃないけど,相手したげるわ。」
スピ魅はレイスの攻撃をひらりとかわすと,呪術を唱えた。
スピ魅「‘チエランショウ’‘シュウト’」
レイス「ギャーーーーオォォォォ……。」
レイスは発狂して消滅した。
そこからともなく声が聞こえてきた。
?「ほぉ……急に強くなるとはな。これは誤算だった。」
スピ魅「だれ?」
?「また会おう,スピリッツ使いカミャ殿。」
カミャは山に登っていた。スピ魅もフワフワ付いて行く。
カミャ「あんた命の恩人なんだから,もう付いて来なくてもいいのよ。
そう言われても,あの後彼女を護るように伝令が来たので,離れるわけにはゆかなかった。
カミャ「あんたに負けないような強い霊力を手に入れに行くのよ……って言ってもあんたには分からないわよね。」
カミャにはスピリッツとエンジェルの違いは分からないらしい。
カミャ「あんたが付いて来てくれると心強いわ。」
今回は,山に登るカミャを護るのが,スピ魅の役目だ。